自動車工業学科 加藤寛

ジムカーナ

自動車工業学科 助教 加藤 寛/KATO Hiroshi

2013年12月ぐらいにアップされていると思います。

以前私のAUT FUN「ダート・トライアル」でもご紹介いたしましたが、私どもの大学から車で20分圏内にはサーキットが二つあり、そのうちの一つ、車で10分圏内であり、短期大学の選択実習の「OMS」においてカート実習の走行でも使用されている「幸田サーキットYRP桐山」において「JAFカップ オールジャパンジムカーナ」、「JMRC オールスタージムカーナ」が行われましたので、今回も紹介と観戦記をお送りいたします。

ジムカーナとは舗装された路面に任意に設定されたコースを競技車両が一台ずつ走行してタイムを競う簡単明瞭なモータースポーツであり、国内Bライセンスさえ取得していれば誰でも参加でき、車両も普段使用している車をそのまま使うことができるなど、もっとも身近なモータースポーツです。
また、今回「JAFカップ」と「JMRC」とありますが、「JAFカップ」はオールジャパンとあるように全日本ジムカーナ選手権で全国を転戦して行う頂点と言える競技で、「JMRC」は全国8地区に分かれた地方選手権でオールスターとあるのは各地区の上位入賞者であり、今回は全日本の上位選手と地方の上位入賞者の、日本のトップドライバーの年に一度のガチンコ勝負の大会でした。

レース当日、スタート時は曇りで、途中からひどい雨となり、午後からは止んでくるといった荒れた天候の中でしたが、午前・午後の2ヒートを参加台数187台が14クラスに分かれて熱戦を繰り広げました。  参加車両には細かい規定があり車検が行われ、排ガスのチェックも行われていました。

Lクラス/ロータス動画

最初のクラスは「Lクラス」と言って女性ドライバーのみのクラスでゼッケン1~9の9台によるバトルです。車両によるクラス分けはなく、参加車両もシビック、インテグラ、ランエボ、RX-7、ロータスなど様々でした。

PN1クラス/CR-Z動画

続いてPN車両(ナンバー付きの中改造車両)のクラス1(気筒容積1600cc以下の2輪駆動、過給機付きは1.7倍)で、ゼッケン10~23の14台の参加です。デミオやスイフト、CR-Zもいました。コースにはパイロンタッチが無いか確認がされていました。

PN2クラス/Z動画

同じくPN車両のクラス2(気筒容積1600ccを超える2輪駆動)で、ゼッケン24~37の14台の参加です。シビックがほとんどですが、Zも参戦していました。

PN3クラス/86動画

同じくPN車両のクラス3(気筒容積1600ccを超える2輪駆動(FF,FR)のうち、FIA/JAF公認発行年またはJAF登録年が2012年1月1日以降の車両)で、ゼッケン38~57の20台の参加です。新しい車両で86やBRZの参戦でした。

PN4クラス/ランエボ動画

同じくPN車両のクラス4(クラス1、クラス2およびクラス3に該当しない車両)で、ゼッケン58~69の12台の参加です。インプレッサやランエボの4WD車両の参戦です。ウェットコンディションの中、さすが4WDでした。

N1クラス/ヴィッツ動画

続いてN車両(ナンバー付きの中改造車両、足回り・ブレーキ・クラッチ・フライホイール・LSD・タイヤ・ホイール等)のクラス1(気筒容積1000cc以下)で、ゼッケン70~77の8台の参加です。ヴィッツばかりの参戦でした。ゼッケンが二つ付いている車両はダブルエントリーで、一台の車両を二人のドライバーで参戦しています。

N2クラス/インテグラ動画

同じくN車両のクラス2(気筒容積1000ccを超える前輪駆動)で、ゼッケン78~102の25台の参加で一番の激戦区でした。インテグラのみのクラスでした。

N3クラス/ロータス動画

同じくN車両のクラス3(気筒容積1000ccを超える後輪駆動)で、ゼッケン103~112の10台の参加です。RX-7やMR-2、ロータスの参戦です。

N4クラス/ランエボ動画

同じくN車両のクラス4(気筒容積1000ccを超える4輪駆動)で、ゼッケン113~123の11台の参加です。ランエボがほとんどですが一台だけインプレッサが参戦していました。

SA1クラス/ミラージュ動画

続いてSA車両(ナンバー付き大改造車両、N車両+吸排気系・軽量化等)のクラス1(気筒容積1600cc以下の2輪駆動)で、ゼッケン124~141の18台の参加です。CR-Xとシビックが半々ぐらいで、1台だけミラージュが参戦していました。吸排気系の改造があり、エキゾーストノート(死語?)に迫力がありました。

SA2クラス/RX-7動画

同じくSA車両のクラス2(気筒容積1600ccを超える2輪駆動)で、ゼッケン142~156の15台の参加です。RX-7が多く他にインテグラ、MR-2の参戦でした。

SA3クラス/ランエボ動画

同じくSA車両のクラス3(4輪駆動)で、ゼッケン157~168の12台の参加です。ランエボのみの参戦でした。

SCクラス/ランエボ動画

続いてSC車両(ナンバー無し大改造車両)で、排気量での区分もありません。ゼッケン169~173の5台の参加です。ランエボ4台にシビック1台でした。

Dクラス/フォーミュラー動画

最後にD車両(ナンバー無し改造無制限)で、ほとんどの車両がフォーミュラー・カーです。

残念ながらこのD車両は本年度をもって廃止となり、全日本戦では見納めとなってしまいました。とびらの写真が最後の記念の集合写真となりました。

レースの結果はネットで検索していただくとして、その他にパドックなども見させていただきました。

今回参加車両には、本学も実習車両として保有しているロータスやCR-Z(左:本学のCR-Z、右:本学のロータス)といったナンバー付き車両がほとんどの参戦で、ジムカーナはライセンスさえ取得すれば誰でも参加でき、S字や360度ターンなどのパイロンスラロームといった基本テクニックを取得でき、当然整備の腕も磨かれるもっとも身近なモータースポーツです。

本学の近辺には「幸田サーキットYRP桐山」、「スパ西浦モーターパーク」の他に「オートランド作手ALT」、「モーターランド三河」、「美浜サーキット」、「キョウセイドライバーランド」などもあり、また、「三ヶ根山スカイライン(夜間無料)」、「三河湾スカイライン(無料)」、「本宮山スカイライン(無料)」もあり、走りを楽しみながら整備の勉強もできる、本当に環境に恵まれた大学だと思います。