体長は大きくても25cmぐらいで平べったい形をしている。大きさもまな板やお皿にちょうど乗る大きさだ。実はこれは大切なことで、家族で食べられる量をはるかに上回る大きな魚が手に入った時、調理器具の種類や大きさ、または台所の大きさなどで料理のレパートリーが決まってしまうことも多々ある。そういう面ではカワハギは料理する人にやさしい魚ともいえる。身は上品な白身で、料理は薄造りから煮付け、鍋のネタにとどまらず、カルパッチョからポワレ、ムニエルまでなんでもござれである。また、カワハギといえば肝のうまさに止めを刺すと言ってもよい。カワハギは冬前になると肝に栄養分をしこたまため込むのででっぷりとした肝が取れるようになる。魚の肝といえばアンキモが有名であるが、カワハギの肝はアンキモよりも上品でまろやかであり、個人的には断然、カワハギ肝に一票!なのである。