デジカメやスマホの個人認証などで使われている顔認証機能。ここには、コンピュータに画像を学習させて認識させる「機械学習」と呼ばれるAIの技術が使われている。脳の視覚細胞と類似したフィルタを用いてコンピュータに顔画像を学習させ、学習が終わった後で大勢が写った写真のなかから特定の人物を検出させる。この時、例えばその人物がかけていた眼鏡を外したとしても、ほぼ間違いなく特定できる。また、色の分析によって肌色領域を検出して顔検出の精度を上げるための実験や、生体情報処理モデルの研究なども行い「見る」ことと「判断する」ことに関わる人間の高度な機能にコンピュータを近づけることを目指している。ロボットビジョンや自動車の事故防止など、一部は実用化に向けて動きはじめている。