情報メディア学科

山高研究室

人の知覚情報処理の特徴を考慮したVR・ヒューマンインタフェースの研究。

山高研究室山高 正烈 教授 (yamataka-masahiro[at]aut.ac.jp)

キーワードバーチャルリアリティ/ヒューマンインタフェース/多感覚情報処理/ドライビングシミュレータ

本研究室では、ヒトの様々な情報処理の仕組みを解明して、その知見を新しいVRシステム開発に活かすための研究を行っています。

 

例えば、私たちは後ろから「おーい」と呼びかけられて、「ん?」と振り向く。当たり前の反応のように思えますが、なぜ後ろからの声だと分かるのか、不思議に思ったことはありませんか?このような「音の空間性」を認識する能力を音像定位と呼びます。音像定位に大きく関わるのは、頭部や耳たぶの形状が音の伝達に与える影響を表す頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)。この人が音を聞く特徴(情報処理の仕組み)を踏まえてオーディオ機器を制御すると、例えば手持ちのイヤホンで音楽を聴いても、コンサートホールのS席のような空間的な広がりを持った音楽体験が可能になります。このような3D立体音響に関する研究を行っています。

 

音だけでなく、人の様々な感覚情報処理の特徴をつかんで応用する研究は、臨場感にあふれたVRコンテンツ製作にも生かされます。その一例として、VR野球において高い臨場感を味わえるような手法の研究が行われています。

人間は誰しも同じ時間の流れの中を生きていますが、集中力が高まった場面や楽しく感じる場面では時間を短く感じるなど、生理的・心理的要因により時間感覚の伸縮が起こっています。これとは逆に、時間感覚の伸縮を意図的に操作した場合、人の感情・感性に何らかの影響があるのではないかと考えられます。即ち、インタラクティブなVRコンテンツを体験するときに、時間感覚の伸縮を疑似的に体験させることで、臨場感・楽しさ・満足感等といった人の感情・感性をコントロールできるのではないかと考えられます。そこで、VRバッティングにおいてボールとバットが接触した際に、VR空間内の時間を停止させることが臨場感及び迫真性評価にどのような影響を及ぼすかについて検討しています。

 

近年は、大きな社会問題となっている「あおり運転」をテーマとして取り上げ、大型ドライビングシミュレータを開発し、ドライバの運転挙動と心理・認知特性を考慮した「あおり運転」の撲滅を目指した研究に注力しています。

高臨場感VR環境構築に関する研究

運転行動ヒューマンインタフェースの研究

yamataka3

次世代アナウンスシステムの開発

次世代アナウンスシステムの開発